秋冬の皮膚病について(2)

前回に続き、秋冬に発症しやすい皮膚病をご紹介します。
今回は蕁麻疹(じんましん)です。

蕁麻疹は季節の変わり目に発症しやすく、4~5人に1人が一生に一度は経験する皮膚病です。
皮膚の一部に突然強い痒みを感じ、蚊に刺されたように赤く腫れあがります。たいていは数時間~数日で治まりますが、数か月にわたり慢性的に発症するケースもあります。
蕁麻疹は以下の2つのタイプに分けられます。

【特発性】
全体の約7割が自発的に発症しますが、原因を特定することは難しいです。
【刺激誘発型】
全体の約3割が特定の刺激に反応し発症します。
原因となる刺激は、日光、寒さ、薬の副作用、食べ物、疲れなどです。

蕁麻疹は上記2つのタイプのどちらに該当するかを診断し、治療を進めます。
まずは治療により症状があらわれない状態を目指し、最終的には無治療で症状があらわれない状態を目標とします。
特発性の蕁麻疹は原因が分からなくとも段階的な治療をおこないますので、症状のあるかたはご相談ください。

神保 孝一

★次回は乾燥肌についてご案内します。(11月4日木曜更新予定)